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湾生が台北に集合、青田街の思い出蘇る

2018-06-09
  • 「昭和町の日」イベント

    「昭和町の日」イベント

    台北「昭和町」の会が9日午後、台北市の青田街で「昭和町の日」イベントを行った。「湾生」とその家族一行10数人も日本から駆け付けて会場を盛り上げた。(写真:RTI 王照坤)

2018台北「昭和町の日」イベントが9日に台北市内の青田街にある「青田茶館」で開催され、日本統治時代、台北の旧昭和町に住んでいた台湾生まれ、台湾育ちの日本人、いわゆる「湾生」とその家族一行10数人も日本から駆け付けて会場を盛り上げた。

 

「昭和町」とは現在の青田街と温州街一帯の旧名。日本統治時代の1920年前後に「台北高等商業学校」(現在の国立台湾大学法学部と商学部)、「台北高等学校」(現在の国立台湾師範大学)、「台北帝国大学」(現在の国立台湾大学)の教授や教職員たちのうち最初にやってきた人たちが整えたコミュニティで、当時の木造家屋が多く残されている。

 

これらの湾生は戦後、日本に引き揚げたものの、彼らにとっての故郷である台湾を想い、「台北昭和町会」を結成して毎年6月に東京に集い、思い出話に花を咲かせてきた。しかし、会員の高齢化により、「台北昭和町会」の恒例の会合は2017年にピリオドを打った。

 

旧昭和町の台北市青田街と温州街一帯に残る湾生の旧居を店舗として利用している台湾の人たちはこの土地への愛を基礎に、湾生らの精神を受け継ぐため、今年、台北「昭和町」の会を立ち上げると共に「昭和町の日」イベントを発起、9日に会員の初会合とイベント開幕の記者会見を開いた。

 

湾生を代表してあいさつした90歳あまりの坂本英子女史は、「『故郷』の大合唱では幼馴染の力丸家との様々な出来事や亡くなった同級生に思いをはせて思わず涙が出た。台湾の人たちはみなとても温かい。台湾の人たちに対して嫌な思いは全くなく、感謝している。ありがたいという気持ちだけだ」と振り返った。

 

今回、「昭和町の日」イベントに参加するために台湾を訪れたのは今村家、力丸家、伊東・石崎家など三人の湾生とその家族一行。台北「昭和町」の会の発起人である、中央研究院(台湾の最高学術機関)民族学研究所の黄智慧・教授は、今後も地元住民と手を携えて、文化と芸術の雰囲気に満ち溢れるこのコミュニティを具体的な行動で守っていきたいと話した。

 

(取材:王淑卿)