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農田水利会、農業部農田水利署に編入へ

2018-01-17
  • 水利會の改組、会員が反対

    水利會の改組、会員が反対

    与党・民進党が農田水利会を行政機関に改組するための法案を可決。台湾各地の水利会の会員が、立法院の前で改組に反対して抗議デモ。(写真:CNA)

農業用水を管理している農田水利会を、行政機関として農業部農田水利署に編入するための第一歩として、「農田水利会組織通則」改正案が可決した。

 

立法院は17日、「農田水利会組織通則」部分条文改正案を可決し、今年行われる予定だった農田水利会の第5回会長選挙を停止し、各地にある15の農田水利会の現在の会長15人の任期を2年4カ月延長して、2020年9月30日までとした。これを受けて、今後、行政院農業委員会は「農田水利法」の改正に向けて着手し、各地の農田水利会を、2020年10月1日以降、農業部農田水利署に所属する行政機関として改組する。その会長は政府が派遣することになり、行政的な中立が義務付けられる。

 

今回の、「農田水利会組織通則」の改正を受けて、行政院農業委員会では農田水利会の関係者、学識経験者、および各界の人たちを集めて、750億台湾元(日本円およそ2800億円)に上る農田水利会の資産をどのように処理するのか、2000人余りいる職員の権益をどう保障するかについて、討論することになる。

 

農田水利処の陳衍源・副処長は、「農田水利会が農田水利署に編入されれば、公権力の執行が可能となる。現在、最も深刻な問題は、水質汚染だ」と指摘した。

 

農田水利会は、台湾で清朝時代に始まった農業組織で、現在では法律によってその存在が認められている。各地に地方の農田水利会があるほか、全国組織として農田水利会聯合会が設けられている。主な事業は、水利工事、防災で、このほかに農業政策の執行、土地開発に従事している。地方政治や経済に強い影響力を持つことから、農田水利会の人事では、毎回、政党間の綱引きが行われてきた。

 

こうした中で、現在の民進党の蔡英文政権は、「農業用水の資源は全国民のものであり、全国民の資源の管理は、公的機関のレベルに引き上げるべきだ」との考え方から、農田水利会を公的機関に転換させる方向で法改正を進めていた。

 

今回の「農田水利会組織通則」の改正審議でも、最大野党の国民党などが強く反対を表明したが、与党・民進党の賛成多数で可決した。

 

蔡英文・総統は、「農田水利会組織通則」改正案の可決を受け、フェイスブックに書き込みを行い、「改革の成功で、農業用水の管理をより効率的に行うことができるようになる」と述べた。

 

蔡・総統は、「25年以上待ってようやく、農田水利会を行政機関に転換することができるようになった。このことは、台湾の農業と水資源管理の大きな一歩だ。組織改正後、基金を設置し、国民の資源のすべてを、農業水利事業に使う」と強調した。

 

また、「農田水利会を行政機関に昇格させることで、水資源管理の効率を引き上げると共に、専門の水利担当者の仕事を確保し、農業生産者へのサービスを拡大させることができる。政府としては、気候変動の時代にあって、全力で水資源管理に当たる」と述べた。