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握手を交わす中国国民党の江丙坤・副主席(左)と中共全国政治協商会議の賈慶林・主席(共産党の序列でナンバー4) |
台湾の最大野党・国民党は江丙坤・副主席を団長とした訪問団を組織、訪問団は3月28日から中国大陸を訪れ、中国共産党の上層部と会合を行った。国民党が訪問団を組んで正式に中国大陸を訪れるのは、国民党政府が1949年に中国大陸から台湾に移って以来56年で初めてであり、台湾海峡両岸双方から注目された。
国民党訪問団34人は30日午後には北京入り、夜には北京の釣魚台国賓館で、中共中央台湾工作弁公室の陳雲林・主任の主催による歓迎の晩餐会が行われた。国民党の江丙坤・副主席は、今回の訪問が両岸の対話再開に繋がることを望むが、少なくとも今年旧正月期間中に両岸間でチャーター便航空機を運航した当時のおだやかな雰囲気を回復できればいいと述べた。陳雲林・主任は、一行の来訪は、中国共産党と国民党との政党間対話のスタートを告げるものとし、台湾の安定した発展と両岸間における経済貿易分野での協力に向けての意義はきわめて大きいと評価した。なお、江・副主席は挨拶の中で、中共が制定した「反国家分裂法」(台湾への武力行使に法的根拠を与える法律)に対する台湾住民の反発についても触れたという。
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中華民国の最大野党、国民党の江丙坤・副主席夫妻は3月28日、国民党の代表団30人余りを率いて中国大陸訪問に出発。中国国民党の副主席による中国大陸への公式訪問は1949年、国民政府が台湾に移って後初めて。 |
江丙坤・国民党副主席(前列左)を団長とする国民党中国大陸訪問団一行は3月28日、中国大陸広東省の広州に到着、広東省の黄華華・省長(右)の歓迎を受けた。江丙坤・副主席は黄華華・省長に対して、中国大陸に居住する台湾企業関係者の人身の安全を守るよう要請した。 |
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香港の新聞は「破氷之旅(氷解の旅)」という言葉で台湾の中国国民党の中国大陸への公式訪問を形容、国民党の副主席が代表団を率いて中国大陸を公式訪問するのは1949年以来初めて。 |
中華民国の最大野党、国民党の江丙坤・副主席一行による中国大陸訪問は北京でも注目されている。北京の主要紙はいずれも写真入りのトップニュース、又は大きな扱いで江・国民党副主席の大陸訪問を報じている。 |
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江丙坤・国民党副主席一行は3月29日午前、広東省広州黄花崗に安置されている72烈士の霊前にお参りした。この72烈士は中華民国の建国のために命を犠牲にし、国に大きく貢献したと高く評価されている。 |
江丙坤・国民党副主席は29日、広東省広州黄花崗72烈士の記念公園へ赴き、烈士たちの霊前に花輪をささげ、敬意を表した。 |
晩餐会に続いては、中共側から陳雲林・主任の他、中共商務部、農業部、国家質検総局、税関総署の責任者が国民党訪問団の代表らと「工作会談」を行い、両岸間の交流と経済貿易分野での協力関係の強化をテーマに意見交換した。国民党と中国共産党が「工作会談」を行うのは過去56年で初めて。
会談後、国民党の張栄恭・スポークスマンは中共中央台湾工作弁公室経済局の何世忠・局長と記者会見を開き、会談の内容を明らかにした。国民党の張・スポークスマンは、会談で訪問団は台湾の民意を伝え、双方の立場が比較的近かった部分について10項目のコンセンサスを得たと述べた。
10項目のコンセンサスは以下の通り。
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大きな節句における両岸間のチャーター便旅客機運航の常態化、および貨物チャーター便など貨物輸送のスピードアップ、利便性向上について、中国大陸側はその実現に向けて引き続き積極的に努力し、国民党は今後も訪問団を派遣して協議する。
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中国大陸側は、台湾の農産品の中国大陸への販売をサポートする。国民党は今後も訪問団を派遣して協議する。
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両岸双方の農業分野での協力について、中国大陸側は台湾の生産農家が中国大陸に進出するのをサポートし、これら農家の権益を保障する。国民党は両岸の農業面での協力を促す。
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中国大陸側は、台湾から中国大陸に進出する台湾企業の権益を保障する「台湾企業権益保障協定」を台湾側と締結することに同意する。
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中国大陸側は、中国大陸住民の台湾観光の解禁に向けて準備する。
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中国大陸側は、台湾の保険・金融・医療・運輸業に対する市場開放問題、及び情報産業の基準化と制定について、さらに検討する。
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中国大陸側は、両岸双方の報道機関の相互常駐実現を促す。
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中国大陸籍の漁民の労働力輸出問題について、これら漁民の保険・給与・休息場所などについて、台湾の民間業者と協議する。
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両岸の民間は県・市・郷・鎮の間で交流を行うことが出来る。
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中国大陸側は、中国大陸で学ぶ台湾出身の学生に対し、中国大陸の学生と同じ基準で学費を徴収し、奨学金を設ける。
中共中央台湾工作弁公室経済局の何世忠・局長はこの他に、両岸が協力して犯罪の取り締まりに当たること、そして、台湾の農家の中国大陸投資を歓迎する部分で、福建省、海南省、山東省、黒龍江省、陝西省の「海峡両岸農業合作試験区」への投資を歓迎すると具体的な地名を挙げた。
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江丙坤・国民党副主席(前列左から二人目)は広東省広州黄花崗72烈士の墓前に詣でた際、現地の市民1000人余りの熱烈な歓迎を受けた。江・国民党副主席は微笑みながら、手を振って市民たちに応えた。 |
江丙坤・国民党副主席は3月30日、中華民国の建国の父、孫文・博士の霊が安置されている南京中山陵を訪問。代表団一行は南京中山陵で記念写真を撮影、現地の住民に手を振って応えた。 |
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国民政府が台湾に移って以来、中国国民党の中国大陸訪問は初めてであることから、同訪問は中国大陸でも注目されている。国民党代表団は行く先々で現地の住民に囲まれ、現地の公安人員も秩序の強化に努めている。 |
江丙坤・国民党副主席による南京中山陵への参拝が現地での報道の焦点に。南京中山陵に行く道は報道陣と現地の市民で埋まった。 |
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江丙坤・国民党副主席による参拝で、中国大陸のメディアは連日のように南京中山陵を報道、南京中山陵もその影響で人気がより高まったという。 |
江丙坤・国民党副主席は3月31日、国民党の代表団を率いて北京郊外の香山碧雲寺を訪れ、安置されている中華民国の建国の父である孫文・博士の遺物に花輪をささげ、敬意を表した。 |
一行は31日午後、北京の中南海で唐家璇・中共国務委員(元外交部長)と対面、唐家璇氏は、中国大陸側は両岸間の経済貿易分野などでの交流を大変重視しており、今後も新たな優遇策や利便性を高める措置を打ち出していくと語った。また、同じく31日に一行と会見した中共全国政治協商会議の賈慶林・主席(共産党の序列でナンバー4)は、国民党の連戦・主席を正式に招請、国民党側は訪日中の連戦・主席と速やかに連絡を取ると答えた。
今回の訪問はあくまで政党としてのもので、中共との間で合意した10項目について、その実効性を疑問視する見方もある。しかし、今年の旧正月期間における両岸間チャーター便航空機の運航も、土壇場で国民党の立法委員(国会議員)が中国大陸を訪問して話をまとめた経緯があることから、今後の展開が注目される。
陳水扁・総統は、国民党と中共との「国共合作」は時代錯誤と嫌悪感をあらわにしたが、謝長廷・行政院長は、いかなる団体でも中国大陸を訪問することは両岸交流に役立つと一定の評価。一方で、公権力に関わる部分は政府と話し合うようにと釘を刺した。第二野党・親民党の宋楚瑜・主席は、野党は政府を代表できず、政府、与党の出方次第とコメントしている。
国民党は31日、同党立法院党団(議員団)が4月下旬に中国大陸を訪問し、チャーター便運航問題や農産品の中国大陸向け輸出問題などを話し合うと明らかにした。また、国民党副主席で、立法院長(国会議長)を三期連続で務める王金平・立法院長も、立法院内に「両岸事務対応チーム」を設け、中国大陸訪問、ならびに中共全国人民代表大会の呉邦国・委員長招請を実現しようとしているなど、中国大陸側との接触を拡大するかまえ。連戦・主席は今年8月に党主席の任期が切れる。それまでに中国大陸訪問が実現するかも焦点。
中共が台湾への武力行使に法的根拠を与える「反国家分裂法」を制定し、中華民国政府と与党・民進党、李登輝・前総統を精神的指導者と仰ぐ台湾団結聯盟が態度を硬化させる中、国民党独自の路線が台湾住民の支持を得られるかが注目される。
なお、江丙坤・副主席はかつて、李登輝政権で経済部長(経済産業大臣)を務めるなど、経済分野に精通した政治家で、国民党屈指の親日家としても知られる
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