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河崎真澄氏 |
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最近感動した本に「還ってきた台湾人日本兵」という本がある。
台湾の先住民族アミ族出身のスニヨンさん、戸籍上の名前は李光輝、日本統治時代には中村輝夫と呼ばれていた人の数奇な運命を中心にして、丹念な取材で綴る台湾と日本に関わる忘れ去られた現代史の一部を描いて読者に迫る。
かつて中村輝夫という日本名を持っていたスニヨンさんは、戦時中、台湾高砂族出身者で編成した第二遊撃隊に所属し、歩兵一等兵として従軍、インドネシアのモロタイ島へ送り出される。そこで戦争が終った事も知らず、一人ジャングル生活を続け、横井庄一さん、小野田寛朗さんに続いて、1974年の12月に発見された。出征してから実に30年以上が過ぎていた。
横井さん、小野田さんと違って、「中村輝夫さん」ことスニヨンさんは発見された時はすでに日本人ではなく、中華民国の国民として名前も李光輝に変わっていたし、国語も日本語から中国語に変わっており、さながら現代版浦島太郎のようだった。しかし、帰って来た台湾は、モロタイ島で孤独に耐えながら懐かしく偲んでいたふるさととは大いに食い違ったものがあったようだ。ロビンソンクルーソーのような生活をしていた30年間、病気らしい病気もしなかったというスニヨンさんは帰国後わずか4年ほどで病死してしまう。戦後、日本人ではなくなった「中村輝夫さん」、スニヨンさんは日本の人たちの記憶からも遠のいていった。
そのスニヨンさんの足跡を追って、現在、産経新聞台湾支局長を勤める河崎真澄氏がモロタイ島まで取材に行き、今まで知られていなかったスニヨンさんの現地での生活に迫っておられる。河崎真澄氏から、スニヨンさんをめぐる取材活動などを通じての感慨をいろいろと語っていただいた。
また、元高砂義勇隊、衛生兵、軍人だった人などを訪ねて取材された部分もあり、日本人が戦争を忘れようとするあまり、過去の歴史まで忘れ去っていることに気付かせてくれる。
この放送を聴き逃された方、またもう一度聴きたいと思われる方は、オン・デマンド放送をご利用ください。 (三宅教子)
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